第23話

「決戦前夜」


予定通り

光ちんと聖川は

学校が終わり

相手がたまり場にしてる

ゲーセンへ向かう

準備をしていた


光ちんは

ハーレーを

聖川は

スティードを

エンジンをかけて

タバコを吹かしている


今から六時間前


俺は豊と涼を

呼び、

今日の事を話していた

俺は

『やっぱ俺も行きてーんだけど』

豊も涼も

『俺たちだって行きてーよ、

でも、ゾロゾロ幹部全員で

行ってもしょうがねーって

言うしよ』

俺は

『最強の頭と

 敵にはしたくねー聖川

 だから問題ねーのは

 分かってんけどよ』

涼も

『確かにな、敵地に

 二人で行かせて

 囲まれたら、

 ムカついて全滅して

 帰ってきそうだしな』

俺は

 『たまには意見が

 合うじゃねーかよ』

豊は

『どうせ何か

 考えがあるんだろ、

 一人でも行くとかよ』

 に〜っと笑い

『信号止めとけつ持ちが

理由ならいいんじゃね?』

豊が

『無理矢理だな』

と笑った

涼が

 『お前はある意味今回

 主役だから、光ちんは

 理由あってお前待たせてるのは

 頭に入れとけよ』

 と言い

 三人は

 『話し合いは予定通り任せて

  邪魔物排除やりますか、

  言った』


俺たちはどの道を使うか

当然分かっていたので、

国道沿いのガソリンスタンド

で、待っていた


その頃光ちん、聖川は

『陸にしては、

よく待ってたな』

『んー何か嫌な予感が

するんだよー』

と(聖川は心配と共に

手薄になる地元より、

一緒のが良かったか)

と少し考えていた


光ちんが

『お前と二人ってのも

 中々ねーよな』

聖川も

『いい役回って

 きたなぁ』

光ちんが

『ま、やるってなったら

全員潰してくるぞ』

『分かってる、

それは問題ない』


もう一本タバコに

火をつけ

加えタバコで


『行くぞ』

とハーレーが

重低音を響かせ

聖川の

スティードも

重低音を響かせ

二人の黒の革ジャンが

並んで走り出した


地元から10分ほどの所で

俺はGS400

豊がドラッグスター

涼がSR500

で同じように


涼が

『単車で行くから

 向こうの族も

 来るかもな』

俺は

 『いつかは

 やる相手だ』

豊も

『今回は火種を

 落としたのは

 相手だ、こんな

 事はそうそうない、

 一石二鳥だ』


と話していると


 ハーレーと

 ドラッグスターが

 吹かしながら

 向かってくる

 アメリカン独特のカミナリ

 と言う吹かしを混ぜている

 カミナリは

 クラッチをキリ、アクセルを

 限界まで開ける

 言わば単車にかかる負担は

 半端じゃないが

 全開までアクセルを回し

 音がバリバリバリと

 カミナリが落ちたような

 音がする


 俺は『おー、この音来たぞ』

 と言い

 エンジンをかけた

 豊と涼も重低音を響かせ、

 すぐ近くに大きい交差点が

 あるので、

 俺は『行くぞ』

 といい、思いっ切り吹かし右側を

 豊と涼は左側を完璧に

 信号止めをし、

 さっそくコールを奏で

 それを見た車は全て

 信号が青でも止まり

 渋滞をおこし始めた


 光ちんと聖川が来た

 光ちんは

 俺の方へ来て『サンキュー』

 "パチン"と

 てを叩き

 聖川は豊と涼に

 『じっと出来ないかー、

 やっぱ』と笑って

 

 “パチン"“パチン"

 と手を叩いた


 そのまま二台が

 通過して、

 涼と豊は

 光ちん達を抜き

 また次の信号を止め

 俺は万が一後ろから

 パトカーなどが

 来たらローリングをして

 止めるように

 最後尾をずっと走った


 久々の集会のようで

 命をかけて走る

 この瞬間は

 満たされた


 そして相手の地元へ

 着き、ゲーセンが

 見えた所で、

 聖川が左腕を出し、

 “ここまで“の

 合図を出した


 俺たちは近くの

 コンビニで、

 単車を裏に隠し、

 見える場所まで

 移動した

 

 光ちんがゲーセンの前で

 単車を吹かし、

 店から出てくる

 ヤツを待った


 光ちんが

『ゲーセンの前に原付が

 置いてある、

 こいつら中だ』と

 単車を吹かしまくると


 10人程度だろうか、

 外に出て来た


『あんたら

 この辺のもんか?』

 とおそらく

幹部の一人が言った


聖川が

 『この辺のヤツは

 自分の名も言えねーのか?』

さっきのヤツが

『向井中の小川だ、

 そっちは?』

 光ちんは

 フルネームで

『帝南中の中条光(ナカジョウヒカル)

 聖川玄(ヒジリゲン)だ』

 

小川が

『てめーら、人の地元で

 好き勝手単車乗ってんなよ』

と相手が中学生で、

しかも喧嘩相手と分かって

一気に勢いが増した

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る