第15話


先輩の家でゴロゴロ過ごしていれば


16:00  玄関からガチャガチャと聞こえてきて


あ、先輩のご両親帰ってきたんだと思い


お出迎えをしに玄関へ向かう。


「おかえりなさい。お邪魔してます。」


「あらっ、エマちゃん。桃李の世話ありがとうねぇ、


ほんとに助かったわ。おかげでパパとゆっくりできたわ」


「いえいえ。荷物貰いますね。」


そうして、おそらく夕飯の材料が入ったレジ袋を預かり


冷蔵庫に入れていく。


荷物を置いてから、リビングに桃李先輩のパパとママが入ってくる。


「エマちゃん、何から何までありがとう。


紅茶入れるわね。パパは?のむ?」


「、、、」コクン


明らかに桃李先輩はパパ似である。


そして、ママの入れてくれた紅茶を3人で楽しんでいると


ノソノソと先輩が降りてきて


紅茶に目を向け、私に「俺のは?」


と言ってくる。


「おかえりくらい言いなさいよ。愛想ないわね、ほんとに」


先輩が拗ねだす前に紅茶を入れ


私の隣に腰かけた先輩に手渡す。


「ありがと。」


満足そうに、はちみつがたっぷり入った紅茶に口づける。


これが呉羽家の日常である。








”桃李先輩は甘党。”

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