第17話

「……どうしよう」



 あの後なんとか平常心を意識して無事に帰宅した。けど、正直記憶があんまりない。変に思われずに過ごせたかな。


 部屋のベットの上で現像した写真を並べて。やっぱりあの写真が、私の理想の写真だ。写真を見ているだけで顔が熱くなってくる。

 うぅ、嬉しいけど複雑。こんな自覚の仕方って……。



「ようやく撮れたんだよって言ったら、喜んでくれるかな……」



 つまみ上げた写真の中で彼は楽しそうに笑っていた。

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