第14話

写真を撮ったり、雪くんの絵を見たり。課題が終わらなくて雪くんに助けてもらったりしていると夏休みはいつの間にか終わっていた。早くない?


 少し肌寒くなってきた頃、先生に頼まれてプリントを運んでいると、パシッと腕を取られた。

 思わず持っていたプリントを落としそうになってムッとしながら振り向くと、そこにはジャージ姿の雪くんが。わ、レアだ。



「オイ、莉子」

「あ、雪くん!珍しいね、どうし」

「今度の休み、外行くぞ。9時に学校前集合で。遅刻すんなよ」

「う、うん!…………え?」



 突然爆弾を落とした雪くんは一緒にいた男の子と体育館の方へ歩いていった。え?どういうこと?

 びっくりして固まって。少しして予鈴の音が聞こえて慌ててもう一度歩き出した。

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