第2話 前の席の男の子
壱月視点
グループワークが始まった。うちのクラスは40人程のクラスで、僕の班は6人のグループになった。一番最初に話はじめたのは僕の前の席の男子だった。今は机をくっ付けてているので隣の席だ。
「さっきの自己紹介でもいったけど、名前は
これが陽キャというんだろうなと思っていると、「次、お前な」と話をふられたので名前だけは言っておいた。一通りグループの自己紹介を終えると隣の奴が話かけてきた。
「なぁ、壱月このクラスで誰が可愛いと思う?俺はやっぱり椎名さんかな。でも人気そうだからすぐ彼氏とかできそうだよな笑」と耳打ちしてきた。
しかし声がデカ過ぎてグループのみんなには聞こえていると思う。なんのための耳打ちだよと思いながら中野の質問に対しては適当に流した。それより中野が急に呼び捨てで呼んでくるもんだからびっくりした。
距離の詰めかたおかしいだろ。
でもこのグループに中野みたいな人間がいてくれて助かった。写真も率先して撮ってくれて何事も無くグループワークが終わった。まだおわってないグループもあったみたいだが、予定していたHRの時間よりも長くなってしまっていたのか、先生が慌てて中断していた。
すぐに先生の号令で授業が終わった。
今日はこれで帰宅らしい。一応進学校ではあるため、明日からは普通に授業がある。
解散と言われてからすぐにクラスみんながメールを交換しあってた、クラスグループでも作るのだろうと、横目で見ながらクラスから退出する。一応中野とはメールを交換していたのであいつならグループに入れてくれるだろうと信じて帰ることにした。
高校生になったので寄り道ができるようになったので本屋に寄ることにした。カフェとかに行ってみたいと思わないわけではないが、1人で行く勇気がないだけだ。まぁ放課後カフェに行くことなんて今後ないと思う。
本屋に寄って気になっていた本を手に取り、会計を済ませるとそのまま帰路に着いた。ふと、スマホを見ると勝手クラスグループに入っていた。
グッジョブ中野
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