第167話
「『#アイドルをくどく女優』って言われてるけど。星來ちゃんから誘ったの?」
初めて見る自分の拡散画像。星來はエゴサーチはしないため、今の今までその事実を知らなかった。
「ちがう……一弥とは、本当にただの友達。」
「でも大学でもずっと一緒だったじゃんね?」
「ねえ付き合ってんの?そこんとこどうなの?」
それを知ってどうするつもりなのだろう。星來は一弥のためにも必死に否定し、彼らを強く睨んだ。
「本当に友達なの。それはたまたま、授業のレポートの話をしていて、」
「クズとも友達なんでしょ?名前なんだっけ。」
「なんとか朱朗じゃね?」
「もしかしてクズともアイドルともできてんの?」
3人の男に笑いながら見られる。何を考えているのか、あまりに下卑た笑いで、星來はめまいを覚えた。
「星來ちゃんてもしかしてヤリマンなんじゃないかって噂、学内で流れてんの知ってる?」
日差しはパラソルで守られているはずなのに。熱中症のような気持ち悪さに吐き気を覚えて。首筋に嫌な汗が伝う。
怖くなり、そこから去ろうと椅子を引きかければ。男がテーブルの下から足をかけ、引き寄せる。
星來の身体が反動でゆれて。馬鹿にするような3人の笑いに、涙が溢れそうになった。
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