第125話
「…………風音星來、恐れ入るわ。」
「不二海くんも。まるでいいとこのお金持ちにしか見えなかったわ。」
「それはそれは。大女優に褒められちゃ鼻が高い。」
「不二海くんは、紅茶飲む?」
「んー、俺はバレンタインのチョコでいいかな。」
「そうだった!」
星來は持ってきていた紙袋から、不二海に正方形の小さな箱を渡す。
「あ、ついでに。RainLADYの皆にも渡しておいてくれる?今日って夜収録あったよね?」
「ああ、あるけど。一弥のも、俺とおんなじやつなの?」
「ええ。皆一緒の方が変に詮索されないでしょ?」
「今更?せめて直接渡してやれば?大学一緒なんだし。」
「お互い撮影が忙しくて全然会えてないのよ。」
星來が紅茶を用意するため、2人分のカップにお湯を入れようする。不二海が、「熱いからやるわ」と選手交代してくれた。
「星來ちゃんと一弥って、付き合ってるんじゃないの?」
「付き合ってないわよ?私、クズにしか興味ないし。」
「つまり、一弥の気持ちをもてあそんでるってやつね。」
「ええ、そうよ。」
「最悪な女だね。」
「最悪な女は大好物なんでしょ?」
「まあねえ」
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