第46話

……――――――――



「あ、あ、あんあんッ――――」 

「やあ……ん、そこばっか…焦らさないでえ、あろうく」



「ほらとっとといけよ冴子ー!後がつかえてんだろ?!」



「あ、ろーの、イヂワルっんアッ」

「早くはやくぅあろうく、んアあーーっ」



ラブホ、『んちゃ一族』の一室にて。



朱朗は二人の女相手でも、同時にいかせられるほどのクズになっていた。いや、世間にも知れ渡るくらいの立派なクズ俳優に成長していた。



21歳の性欲は計り知れない。そして彼はいざという時のため、二人を同時に相手にする強いマニュアル本を手に入れていたのだ。



それは青司が不良だった中学の頃、パワーポイントを用い図つき解説にて作成したものだった。ちなみにマニュアル進行と解説は可愛いコアラのキャラクターだ。



青司の部屋から勝手に拝借した負の遺産。朱朗には大いに役立っていた。




「じゃあ次ー、京香ちゃんいれたげるー。冴子はバイブね」


「や、やだ指がいい!」


「くそめんど!」



キングサイズのベッドで、膝をつき、へばるギャル二人を上から見下ろす朱朗。



「さっさとしろ」と二人のお尻を強く叩く。



「や、んッ」

「あん、好っ」



二人が息を上げながら、まだうまく動かない身体を必死に動かし、四つん這いになる。



「(膝がっくがくじゃん。生まれたてかよw)」


 

朱朗は二人を見て、女って馬鹿で間抜けで簡単だなあと思いながらも、賢くて計算高くてなかなか手に入らない唯一の女に電話をする。



京香ちゃんに入れつつ、冴子に左指を入れ、スマホを右手に持って。クズは器用だからクズになれるらしい。

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