第34話 英雄の裏切り

その頃、智紀達はーーーーー。


「星哉さん達から無線に連絡がきたよ。最後の四天王がビナー船にいるらしい。星哉さんたちはもうビナー船に着いたみたいだよ」

チビノアが言った。

ドラゴンに乗り、ビナー船を目指す智紀達。


そこに無線から荒れた電波が届く。

アテーナイエの護衛からだ。

「アテーナイエ様が、最後の四天王、バチカルに捕らえられた!!」

「なんだって?!」


「聞こえるか。女神アテーナイエに選ばれし、小さきものたちよ。女神アテーナイエは我が捕らたぞ」

四天王バチカルが高らかに言い放つ。

「……智紀、聞こえますか……」

アテーナイエの声が無線に響く。

「アテーナイエさん!!」

「英雄の一人に裏切られました。英雄の一人が魔王ザルガバースだったのです。……そして、その融合者が現実世界15年前のの犯人……」

無線は急に途切れた。

「アテーナイエさん!!アテーナイエさん!!」


「どうゆう事?英雄の一人が魔王ザルガバースなの?」光が信じられないように呟いた。

「ずっと騙してたっていうのかよ?!」蘭が信じられないように言った。

「星哉さん、加奈子さん、小夜さん、黒沢さんの誰かが15年前の犯人なのか……」蓮羽が冷静に話す。

「そんな!!信じられないよ!!」史郎は泣きそうになっていた。

「確かめなきゃ!!」智紀が言った。


「あ…」

なんと、とチビノアの身体が光り始めてる。

「チビノア、光ってるよ……」


「召喚士が呼ばれている……」

チビノアが夢遊病の様に呟く。


「チビノア!!」


ビナー船が見える。

チビノアは、ドラゴンから飛び降りた。

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