葛藤

第136話

2月13日。

朝、アラームの前に目が覚める。

起きなければならない時間まで

無意識に昨日の余韻に浸ってしまう。


やっと君に会えた。

夢じゃないよな?


記憶が鮮明なうちに、君のことを思い出す。


可愛いところ。

何を考えているのか分からないところ。

直球なところ。

危なっかしいところ。

実はすごく頭が良いところ。


そんなことを思い返して、安心感に包まれる。


・・・


同時に君と"あの子"の違いを探す。


時々見せる寂しい顔。

怖がりなところ。

即決するところ。

直感で決めるところ。

悲しい笑顔。


君と"あの子"は別人だ。


とてつもない喪失感に苛まれる。

僕は寂しさに押しつぶされそうになる。

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