第129話

「 ユウミは何してる人? 」



君の事情は色々知っているけど

怪しまれないようにありきたりな質問をする。



『 売れない小説家。 』



「 何それ!すごい楽しそうじゃん。

どんな小説を書いてるの? 」



『 今は恋愛の4コマみたいなのを書いてるけど

かなり苦戦中。 』



恋愛小説か。

君は誰のことを想像してその小説を書いているのだろうか。



「 そういうのってさ、

やっぱり実体験を書くことが多いの? 」



『 それが出来れば良いんだけど。

残念ながら、私、それはできないの。 』



「 どうして? 」



『 恋愛を、、したことがないから。 』



・・・


君の言葉が胸に突き刺さる。

君と"あの子"が別人だと改めて実感する。

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