第67話

『 いらっしゃいませ。お久しぶりです。

お待ちしておりました。 』



店員さんがリョウジに声をかける。



『 こんばんは。やっと来れました。 』



そんなことを言うリョウジ。

顔を覚えられているほどの常連さんなんだ。

やっぱりこの人はフリーターではない。


今日は隅々までリョウジのことを知りたい。


・・・


湖側の席に通してもらった。



『 ユウミ、何飲む?ビールにする? 』



「 リョウジ、車でしょ?私も飲まないよ。 」



『 何で?別にそんなの良いじゃん。

飲みなよ。ここ、ワインも美味しいし。

食事とペアリングしてくれるよ? 』



そんなことを言われたら。



「 じゃあ、ヒューガルデンで。 」



飲まずにはいられない。

ちゃっかりビールを頼んでしまう。


そんな私を見て、嬉しそうに笑うリョウジ。

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