第64話

そんなことをぐるぐる考えていたら

家を出る時間が迫っていた。


よし。とりあえず今から会えるんだから。

昨日の続きを話せばいいのだ。

リョウジに会って、直接確かめる。



「 何、食べるんだろう? 」



こんなときでも、やっぱり楽しみな私。

悔しいな。

これじゃあ、リョウジの企みを探って

阻止するにしても、全く敵いそうにない。


私はもう、リョウジが好きだから。



「 溺れすぎず、穏やかに。頑張ろう。 」



心でそう誓って、家を出た。

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