第60話

『 じゃあ、また明日。18時に駅前ね。 』



「 分かった。 」



モヤモヤする気持ちを抑えて

今日は別れることにした。

確かに不安に思うことも多いが、

私にはどうしてもリョウジが悪い人には思えない。


タイムリミットまであともう少し。

けれど全く時間がないわけではない。


一つ一つ、確かめていけばいい。

そう思った。



『 ユウミ。警戒しないで。

与えられたこの時間を2人で楽しもう。

タイムリミットまで少ししかないんだから。

僕はユウミと最後まで過ごしたい。 』



そう言って、リョウジがキスをする。

それに合わせて、私は目を瞑る。



『 ユウミ、おやすみ。明日待ってるから。 』



"待ってるから"


この言葉に、また嫌な感じがする。

それと同時に悲しい気持ちになった。

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