乾燥機が終了の音を鳴らした。

まただ。

また良いところで強制終了。

『じゃあユウミにひとつだけ教えてあげる。

僕はユウミに拘ってる。

だけどその理由を僕が言ったところで

意味がないんだ。

けど、時が来ればきっと分かるよ。』

意味がわからない。どういうこと？

何か理由があって、私に近づいた？

何だか嫌な予感がする。

『ユウミ。そんな不安そうな顔しないで。』

リョウジは困ったように笑いながら

私のことを抱きしめた。

『きっと大丈夫。

未来を変えるのは、ユウミ自身だ。

ユウミが嫌なら逃げることもできる。

ユウミは自由に何だってできるよ。』

余計に深まる、謎。

ただ一つ、私は勘付いた。

今までのリョウジの発言でモヤモヤすることがあったが、それはきっとわざとだ。

彼には、私に知ってほしい"何か"がある。

今日の発言で確信した。

「リョウジは私の敵？味方？どっち？」

上を向いて、リョウジの腕の中から彼を見つめる。

『どうだろう？僕としては味方のつもりだけど。

まぁ、ユウミの意思次第かな。』

そう言って、リョウジは笑った。

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