第11話

「 じゃあ、また明後日ね。

時間はいつも22時半ぐらいだと思うけど。

お酒とおつまみは各自調達です。 」



『 了解。 』



「 じゃ、おやすみ。 」



『 ちょっと待って。 』



そう言って、リョウジは私の腕を引っ張った。

そして、そのまま抱きしめた。



『 恋人たちの別れ際は、こうするの。

知らなかった? 』



「 え、うん。知らない。 」



私がそう言うと、リョウジはクスクス笑う。



『 おやすみ、ユウミ。気を付けて。 』



「 リョウジも。 」



私を離すと、頭を撫でてニコッと笑うリョウジ。

そして、反対方向に歩いていった。


え、何?この気持ち。

ドキドキが止まらない。

すごい!!恋愛ってすごい!!!


私の恋愛小説に出てくる主人公は

まだ味わったことがないであろう感情に

かなり感動する。

ワクワクとドキドキを胸に、私も歩き出した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る