第27話
「一門先輩、今日はお一人ですか?」
その日は秋人は実家へ行き、琉生も校外の友達と約束があって、1人で学校から寮まで歩いている時だった。
「え?な、何で私の名前、知ってるの??」
「何でって.....一門先輩、すでに1年生の間でけっこう有名なんですよ?自覚ないんですか??」
「ええっ、ほ、ほんとに??あ、もしかして私が不良倒したとかって噂がもう1年生に回っちゃてるのかな.....。」
「は??何ですかその噂?一門先輩、見た目が可愛いって有名なんですよ。」
「え、ええーッッ?!?ま、まじ?!それは、ちょっと皆の豪快な勘違いじゃないかな...、わた、僕なんて地味で陰険、おにぎりを食べれば必ず歯に海苔がつくし....。」
「ああ、そういうところもウザいなあ。」
.....今のは天の声でも何でもない。確実に心陽君の声だ。誰だ、斎藤心陽をこんな悪魔に育てたやつ。
「先輩、ちょっと可愛いくてセレブだからっていい気にならないで下さいね??一門先輩の定評なんていつでもすぐに落とせるんですから。」
「......え?....」
「あの世界トップシェアメーカーの神影先輩や、KAIDOエンターテイメントの皆藤先輩を手玉にとったからっていい気にならないで下さい。」
「..........」
「すぐに彼らを僕の虜にさせてみせますから。一門先輩は指でも咥えて見てて下さい。」
「それだーーーーーーー!!!!!!」
「えッ??!」
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