第26話
そして私が怒る間もなく床に下ろされた。
「な、ななな何してんの心陽君っ!!///」
「だって身長は教えてくれたけど体重は教えてくんないんだもんー、あはは~☆」
この、友達としてやってるのか、それとも私が女だと分かっててやってるのか分からない感じ、これぞ慣れてる男の極意である。
私は彼ら4人の中から婚約者候補を選ぼうだなんて思ってはいないけど、もし選ぶとしても絶対に心陽君は除外だ。
庶民だとか以前に、心陽君からはチャラい匂いがするから。もし付き合ったら120%の確率で彼は浮気をする。
散々ダメンズに痛い目を合わされてきた私がいうのだから間違いない。というか漫画の中でも、お前何人と関係持ってんだって感じだし。
それに心陽君は最初、私を目の敵にしていた。
1年生が入学してきて、初めての登校日。
彼はめちゃくちゃ目立っていた。彼が主人公だと分かっているからではなく、遠目に見ても後ろ姿からしてもオーラが半端なかった。
男子だらけの中に咲く一輪の花。本当にそれくらい可愛いかったのだ。
ちょうど心陽君と廊下ですれ違って、なんて抱き潰しやすそうな華奢な身体!さすが、皆にめちゃくちゃ犯されるだけのことはある!!と見惚れている時だった。
すれ違い様に彼が私に言った言葉、それは、
『先輩、僕ともろ被りしててウザいです。』
悪魔の言葉だった。
私は、今どこから声がしたのかと天井を見たりして、ありがちなボケでその場をやり過ごした。
それから心陽君はウザいくらい私に絡んでくることとなる。
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