第18話
それから琉生は私にのされた復讐のため、私に何度も奇襲をかけてきたのだ。時には不良仲間5人と一斉にかかってきたりして。勿論その度に私は琉生と不良たちをコテンパンにしてやった。
でも急にここで現実的な話になるのだが、女には月に一度生理というものがきてしまう。高梨先生に生理用品を買ってきて貰うのは何か嫌だし、私は学校から少し離れた薬局に買いに行っていた。
その日は頭痛やダルさもあったから、今にもなくなりそうなナプキンと生理痛薬、そしてペットボトルの水を手にしてレジに向かった。
レジで精算が終わり、外に出て私はすぐに生理痛薬を水で飲んだ。
ふうと息をつき寮に帰ろうとすると、後ろから「おい」と声を掛けられたのだ。
「お、お前.....うそだろ....」
後ろを振り返ると、そこには赤い短髪の琉生が立っていて、いつもの威勢を放つ彼ではなく、私を見て立ちすくむ彼がいた。
どこから見られていたのか.....琉生の青ざめた顔を見る限り、きっと生理用品を買っていたとこも全部見られたのだろう。
もう言い逃れなんて出来ない、絶対絶命の状況だ。生理痛薬飲んでる男なんていないだろうから。
「し、知らなかった!男でも生理があるのか!!」
「ないーーーー!!」
あほな琉生に思わずツッコミを入れてしまった私。墓穴を掘っただけだった。
でも私が女だと知った琉生は、殴って悪かっただの奇襲をかけて悪かっただの、何度も頭を下げにきた。
確かに琉生は漫画でめちゃくちゃ心陽君を犯すけれど、根は優しいキャラだから女の私に手を出したことを凄く反省していたみたいだった。
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