第14話

「ねえ琉生、さっき秋人と話してたルールって何?」


「ぶッッ」


「.....」



 ペットボトルのお茶を飲みかけたところで吹き出す琉生。



 秋人、琉生、蓮見先輩、心陽君の4人で会議をしているのを私は何度か見かけたことがある。


 私が女であることを知っている4人だからこそ私の知らないところでコソコソされるのはいい気がしない。



「まあ、その....なんだ、お前ってほら、親に無理矢理この学園入れられたようなもんなんだろ?」


「え?うん、そうだけど。」


「男装までさせてここ入れたのってやっぱさ、親がお前の将来のことを色々考えてるからなんじゃねーの?」


「.....そうだね。多分それが一番の理由だと思う。」


「だったら、こ、婚約者見つけるまではお前が危険な目に合わねーようにしねーとさ。。」


「.....はあ。」


「つまり、4人で牽制し合うためのルールってもんがあんだよ.....。朱南の肌に触れるなとか怖がらせるようなことすんなとか。。」



 え?秋人に堂々と手を握られたあれは違反にならないの?



「てかさ、何でそんなに私を大事にしようとしてくれるの?琉生にはもっと大事にしなきゃいけない相手がいるんじゃない??」


「は、はあ?!な、なんだよそれっ!」



 琉生には心陽君という可愛い子羊ちゃんがいるはずだ。2人でヨロシクやってるところはいつになったら見れるんですか。


 頼むから心陽君をめちゃめちゃに犯して下さい、とは言えず、スマブラで琉生にめちゃめちゃ薙ぎ倒されているNPCを見てそっと生唾を飲み込んだ。

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