第25話
「おっす成世ぇ。今日も辛気臭いな。部署の士気は確実にお前が下げてんぞ?」
「そうだぞ成世ぇ〜、嬉しいなら両手上げて喜んでみろって」
同じOA機器の営業部仲間、
「成世はブラインドタッチまで無の骨頂だな。」
「画面にはちゃんと文章が打ち込まれてるのに、キーボードの音がミュートすぎる」
「指使いがきもい。」
「化粧が薄い」
「成世の髪の毛って伸びる時あんの?」
「成世って子供の頃から姿形が変わってなさそう」
陽キャ代表、焦げ茶髪サイドパートの西條さんと、パリピ代表、薄茶髪センターパートの野口さんに両側から成世成世と言われる日々。
しかし能面代表、シナモンベージュの成世は動じない。
いじられキャラとは無縁だった私が、この電機メーカー、
面白いようにOA機器が売れていくというセオリーが誕生し、今回、派遣から見事正社員に昇格。ポーカーフェイスの女性営業マンが誕生した。
元々私は人前で感情を出すのが苦手で、普段はほぼ無表情。でも仕事となればいくらでも百面相が出来てしまう。
つまり、現金な私は1位を取るためならばいくらでも笑えるし泣けるし、鼻で笑えるのだ。
キャバでも営業でも、オンリーワンよりNo.1を取りに行く。
それが
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