朔Side
第11話
誰でも無差別に殺してしまうのが俺だと思っていた。初めて殺したのは、中学3年生、15歳の時だった。
同じクラスになった女の子。特に彼女を殺したのに理由はなかった。
しいて言えば、彼女が放課後1人で残っていた俺に声をかけてきた、とかそんなのだったと思う。
立ち去る彼女の後ろから教室にあった花瓶で殴ってみれば、痛がる姿が堪らなくて。恐怖に満ちた目が忘れられなかった。
俺は彼女の頭が変形してしまうくらい、殴って殴りまくった。
悲鳴を聞いた他の生徒が先生を呼び、真っ赤な返り血を浴びた俺はいとも簡単に取り押さえられた。
未成年で初犯だった俺は少年院に入るだけで済んだ。
心を清めろ、そんなことを言いながら小説やらを読まされる日々。
淡々と反省しているように見せながら、俺は既に次の犯罪を考えていた。
次こそはバレないように、証拠などひとつも残さずに。
あの快感を、もう一度。
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