第16話
あれから半年が経った。
背中の羽が疼くときもあったけど、それ以外はなんにも変わらない毎日だった。
朝倉さんと出会うことはなかった。
会いたいと思うけれど、合わせる顔もないからほっとしていた。
でも、たまに夢に見ることがあった。
私たちに似た2人の夢。
前までは幸せそうな2人の姿しか見なかった。
だけど最近は必ず、朝倉さんに似た人が私に似た悪魔の前から消えてなくなる。
その度に俺は、涙を流した。
どうしようもなく苦しくもなった。
会いたいよ、朝倉さん。会ってデートの続きがしたい。
でも夢の2人のような結末しか来ないんじゃないかと思って勇気も出ない。
私の方から突き放したのに、ずっと考え続けている。
ほんと私って
だめなひと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます