第6話
とっくにあなたに惚れてますよ。
なんて言えるわけないじゃないですか。
次の日、真っ赤に腫れた目と、浮腫んだ顔をどうにか抑えて行くと
あまり朝の頑張りが効果がなかったのか色んな人に心配され、
不安そうな顔で現れた雨宮さんは、いつもの調子でいじってきた。
貴方のせいでこんな顔になっているんですよ!?と
言いたくなったけれどそこはいつもの調子で返事した。
全員が出社すると朝のミーティングで雨宮さんは真剣な顔で海外進出の旨を伝えた。
日本の会社の取締役を退いて、新たに作る海外社の取締役になること。
海外で基盤が築けるまで戻ってこないこと。
真剣に伝えた。退くことは一部の人間しか知らなかったらしく
ショックで言葉が出ない人、喜ぶ人。
反応は様々だった。
でも、全員に雨宮さんの覚悟は伝わっていた。
雨宮さんが最後にやるプロジェクト
これは私が知る中で最高の出来になった。
雨宮さんはこのプロジェクトが始まる一年前くらいから決めていたんですよね。
だから、いつも以上に残業して、情報収集して自分の力すべてを詰め込んだんですよね。
雨宮さんの作ったものを越える仕事をしないといけない。
完成したときのあの高揚感、人の笑顔溢れる空間
越える壁は、雨宮さんが思っているよりもなかなかに大きいんですよ。
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