第7話

「杉山さん自身の言葉で意見が欲しいんです」


会社が大きくなくて秘書だけどプレゼンをやることになった時

予定にない質問に答えたときに言われた言葉。

貴方の背中ばかり追い続けていたら、

私は自分の言葉が、貴方に似た言葉になってしまいました。

自分らしさが分からなくなって悩む私を見かねて、ご飯に連れて行ってくれましたね。

雨宮さんにだから言える悩み、ばれていた悩みはたくさんありました。


「私は、雨宮さんになりたかった、んですかね、 」


震える声を抑えながら雨宮さんに言うと

やっとわかったかと言わんばかりの笑顔で


「俺になろうなんて早いんだよ!笑」


そういって私の髪をぐちゃぐちゃになるまで撫でてくれましたね。



私は雨宮さんじゃない。

雨宮さんにはなれない。


当たり前のことに気付けて私は救われました。

私の言葉を求めてくれている。


そう思えるようになって初めて私のやりたい企画をプレゼンできるようになったと思います。

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