第7話 世界の平和

勇太が「おい」と声を掛けて来たので、鉄郎は「ん?何だよ、勇太。」と迷惑そうな顔をして居た。

勇太が「何、本を開いたままにしているのか、行儀が悪いぞ」と話し掛けた。

その後、鉄郎は本を真面目に読み始めると異世界は今もなお、混沌とした渦の中でトキヤは「此処は何処だ?」と俊哉に聞いた。

俊哉は「此処は、洞窟の中、本当に俺達、迷い込んだみたいだな」と言って、棒が掛けられている上を歩いて居た。

棒の下は、今にもマグマがドロドロして溶け出していた。

マグマは熱く、今にも下に落ちたら一貫の終わり言った所だろう。

ジャネットが「ね?こんな所で、何を探すの?」と今更ながら丸焼きにはなりたくないとマグマを見ながら思って居た。トキヤが「決まっているだろう。待って居ても敵は来ない。魔物のロジェとゲドムが居るから倒しに来た訳だ」とジャネットの返事に答えた。

ジャネットは「タイム、私、こんな所で死にたくないわ」と我儘(わがまま)を言い始めた。

俊哉が「シー、黙って居ろ」とジャネットに注意を促した。

橋を渡り切り、崖から覗くようにして音のする方へ眼をやった。

魔物のロジェが「おい、そこに人間は居なかったか?確かに声がした」とゲドムに声を掛けていた。

ゲドムが「人間が居たら今頃やっつけていますよ。本当に人間になると眼が無いのだから」と散々だと言った顔をして返事を返した。

ジャネットが小声で「早くここを出ましょうよ。魔物も人間と何ら変わりないのね」と笑っていた。

トキヤが「先を急ごう、洞窟を出たらもう直ぐ街が見えるはずだ。そこで宿を探そう」と言う先々の計画を立てた。

トキヤ達は、ロイスと言う街について「やっと着いたな。1500$で泊まれそうな宿は無いか探そう」と言って、ロムレットと言う宿を見つけた。

トキヤが「ここはいくら泊まっても1500$で泊まれる宿だ。ここで少し身体を休ませてそして次の戦いに臨もう」とジャネットと俊哉に声を掛けた。

ジャネットが「私は戦いには反対よ。要らないものを売って商売稼ぎしてくるわ」とトキヤと俊哉を睨んで行ってしまった。

トキヤが「商売したいなら勝手にすればいいさ。俺達とは別行動だ。」と言ってジャネットに話をした。その頃、ジャネットは要らないものを販売し、テントを張り、「いらっしゃい、いらっしゃい」と客寄せをして居た。

ジャネットは要らないものが売れて「うはぁ、要らないものが売れて行くわ。やったー」と浮かれながら、お金の報酬を貰って居た。

その頃、俊哉とトキヤが洞窟の中へと戻って行くと、其処にロジェとゲドムの姿が無かった。俊哉が「まさか、外に出て行ったのかもしれない。ジャネットが危ないぞ、急げ」と言って、洞窟を出て行った。

その時「ドスン、ドスン」と言う音がジャネットの耳にも聞こえ始めていた。

ジャネットが上を見上げるとロジェが「やぁ、お嬢さん。美味しそうだな」と言って、ジャネットを手で持とうとした時、トキヤが「待て、ロジェ。俺達が相手だ」と言って、剣を持った。

其処に俊哉が来て、「ジャネット、こっちに来てくれ」と言って、一旦避難させた。

トキヤが「遅くなってごめん。ジャネット、けがはないか?」と声を掛け、ジャネットが「大丈夫よ。ただ襲われそうになって怖かったわ。」とトキヤに抱き着いた。

トキヤと俊哉が必殺技の炎玉の炎と氷山剣を出して、攻撃を仕掛けたおかげで、ロジェとゲドムはその場に倒れ、喰われた住人が生き返って元の生活や活気が戻って行った。

ジャネットが「ありがとう、私の為に来てくれたのでしょう?嬉しかったわ」とその場で感謝をした。トキヤが「ジャネットが無事で良かった。俺達が集まれば何も怖い者なんて無いな」と皆で一致団結をした。

鉄郎は「ああ、本を読んでいる時が一番幸せだな」と誇らしげに話をして居た。

勇太が「良かったな、楽しくて、俺も読んでみるかな?」と鉄郎の本を見て気になって居た。

勇太が「俺もこの本を読むから貸して」と言って、鉄郎の本を取り上げた。

鉄郎が「良いよ、ただし、この本が読み終わったら、俺にこの本を返してくれよ」と勇太に本を返すように約束をした。

その後、鉄郎と勇太は家へと帰って行った。

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