第2話   それは訪れた

渚が「徹、お前、何やって居るの?」と声を掛けると、徹が「それがさー、俺徹って名前だろう?だったら、俺は勇者になりたいよ」と夢のようなことを話していると、渚が「はいはい、僕だったら堅実に仕事をするかな~」と溜息交じりに話をして居た。

徹が「はいはい、お前、渚よりも俺の方が仕事に向いていると思うよ」と言った。

午後13時朝から昼を食べて、本を読んでいるとすやすや眠っていた徹の夢は、本を読んでいた魔物のゲドムが今か今かとトキヤを囲んでいた所から始まる。

ルテーラが「大丈夫か?トキヤ。僕も護衛に当たるよ」と真剣な顔でゲドムを睨み返した。トキヤが「てやぁー、はっ、はっ、はっ。」と奇声を上げて、剣を両手に持ち魔物を切ったが、ゲドムが「ふふふ、お前のような攻撃でやられるものか」と睨んで口から強い風を出してきて、今にも飲み込まれそうになって居た。トキヤが「くっ、これまでか」と木にしがみ付いていた手が離れそうになった時、何処からか弓矢がゲドムの口を塞いだ。

ゲドムが弓矢を取って「お前は誰だ?」と明るく光る丘の上に立つユリーナが居た。

ユリーナが「私がユリーナよ。別に名乗るものでもないわ」と言って、弓と剣を使う戦士がピンチに駆けつけた。 その後、ユリーナが「あなた戦士でしょ?そんなに弱くて魔物を倒せると思って居るの?」とユリーナがトキヤを奮い立たせた。

ゲドムが「勇者も形無しだな、とどめだ」と言って、ユリーナが剣を出しゲドムの攻撃を抑えた。

ユリーナが「とどめよ、光よ。私に力を与えよ、桜の舞」と言って、両手に剣を持って、くるっと身体を回しながら桜の剣でゲドムを一撃で仕留めた。そして、魔物のゲドムが無事その場に倒れて、ユリーナのレベルが6に上がった。ユリーナは「やったわ」と凄く喜んで居た。魔物たちは「くっ、退散だ」とゲドムは音を立てながら逃げて行った。

ユリーナが「で?あなた本当に弱いのね。もう少し力があると思って居たのに」とガッカリしていた。トキヤが「うるせー、強いからって良い気になるなよ」と怒って去って行ってしまった。

徹はその先の夢が見られると思って居たが、先生が「山中、起きろー」と大きな声で起こされて、徹は「今良い処だったのに」と悔しそうにして先生を見ていた。

先生が「山中、お前は寝ると一度も起きる気配がない、先生は呆れて物が言えない、もっと真剣に勉強をしてくれよ」と徹の様子を見て先生は泣いていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る