アルタイル 異世界の名のもとに
影山 みはつ
第1話 すきま風
「あなたの運命は、あなたが決める」と綺麗な女の人が笑顔で答えた。
主人公の山中 徹はちょっとだけすきま風が吹いている学校の教室の窓を眺めていた。「徹、今日は何をして居る?」と声を掛けて来たのは渚だった。
渚は、細身で何かと気が利く男子で優しい。
「渚、俺、今絵を描いて居るよ」と笑って話をして居た。徹に渚が、「あぁ、そういう事なら静かにして見て居てやるよ」と笑ってふざけていた。
徹が「辞めろよ。俺だって、ふざけて居ると絵に集中できないだろう」と笑顔で答えた。 アルタイルの世界は、トキヤとこの国の魔法が織りなす世界。
ルテーラが「トキヤ、この国に来てから中々馴染めないみたいだね。この国は、もはや自由さ」と笑って居た。トキヤが「ルテーラ、この国のルールは凄く住みにくくて息が出来ない。厳しい罰則、そんなの要らないはずなのに」と少し嫌な顔をして話をして居た。
ルテーラが「そんなのしょうがないさ、この国の決まりだ。守り守られるもの、ルールが嫌で逃げた者、そんな人も居る世界だ」と話をした。
トキヤが「そうか、俺もこの国の旅人、そうこうしている間に今までよりも強い魔物が出て喰われちまうかもしれないぞ」と笑って返事に答えた。ルテーラが「そうだな、僕もそうなれば魔物の餌食にされるな」と何故かニヤリと笑い返した。「トキヤ、トキヤ」と2番目に進級し、見事レベル3まで上げた、俊哉が居た。
トキヤが「俊哉、どうした?」と驚いた顔をして聞くと、俊哉が「俺テスト受かって100点まではいかないけど、80点でほぼレベル4まで行きそうだ」と楽しそうに話をした。
トキヤが「おお、おめでとう、俊哉」と自分の事の様に喜んで居た。
ルテーラが「そうか、とうとう俊哉も立派な剣士だなぁ。僕たちは進級まで行かないから羨ましいよ」と凄く羨ましく思って俊哉を見て居た。
この国の住人は、毎晩、魔物のゲドムと言う化け物に舐められると生気を吸い取られて食べられてしまうのを恐れて夜は出歩かなくなっていた。
最後に人間の姿を焼いて食べてしまい、ゲドムは「旨そうだな、早く食べたいな」と一つ目をしたゲドムは嬉しそうにしていた。「焼けた人間の身体は旨い、ははは」と笑ってどこか遠くの山奥へと消えて行ったのだった。
ゲドムが現れるという山に行き、トキヤは「此処だな、魔物って言うのは?」とすやすや眠っているゲドムを起こさないように慎重にゲドムの目に突き刺し剣を引いた。「タァ、お前の食べた人間は返して貰う」と言ってゲドムのベロに当たらないように頭上に逃げ、目を突き刺した。
ゲドムは「ギャアア」と叫び声を上げて、気を失って居た。トキヤのレベルが5に上がっていたが息が上がり疲れていた為リフレインと唱え、レベルを回復させた。ゲドム退治が終わり夜は、オオカミの声と静かな夜が訪れていた。朝になり、朝日と共に鳥が鳴いて飛び立って居た。この日の朝は、ハムとベーコンと、ウインナーを火にかけて皆で食べた。
トキヤが「旨いなぁ、これ」と言って美味しそうに食べていたことを今でも忘れられないルテーラと俊哉だった。
この本を読み聞かせて居たら、いつの間にか眠っていた徹はイビキを掻いて眠っていた。渚が「おい、徹。僕が本を折角読み聞かせて居るのに寝ている奴が居るか?」と少し大きな音を立てて「バタン」と大きな本を机に置いた。
徹は「ムニャムニャ、はぁ~」と大きな寝言を言ったかと思うと「くかー」とまたイビキを掻き始めた。
渚が「もう、徹は寝て居るし、徹がどうなろうと僕は知らないからね」と頭に来て徹を寝かせたまま家へと帰って行った。図書委員が「徹君、徹君、起きてよ」と起こしに来たのは冬治だった。徹が「う、俺は一体此処で今まで何をして居たのか?」と寝ぼけていた。冬治が「僕が図書館を閉めようとしたら、丁度そこに徹君が居たから起こしに来たの」と声を掛けた時には、夕日が赤く染まり夕方の16時を回っていた。
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