第6話  無視 

カナコが「どうしたの?ユズキ」とユズキが泣いて居る様だった。

カナコが「ユズキ何が有ったの?」と相談されて、ユズキが「私ね。コジロウ君に告白されて、それで私は、ソノコさんに酷い事を言って、冷たい人とは付き合えないって言ったの。そしたら、お前もソノコと同じだな。お前は違うと思って居たのに」と言われてしまって悲しくて、悲しくて、それから無視されているの」と声を上げた。

カナコが「そう。じゃ、コジロウ君はユリと一緒に最近帰って居たり、登校をしたりして居るけど、そういう事になっていたのか」と何故か納得していた。

ユリが心配で扉を開けて顔を出し「ユズキ?最近、様子がおかしいと思って居たら、コジロウ君にきつい言葉を言われたのか」とカナコとユズキが話している所に近寄って来た。

ユリは「私は、コジロウ君の事を卑(いや)しい目で見て居ないから大丈夫だよ」とユズキを安心させていた。

ユズキは「どうして、コジロウ君は、私に「ソノコと同じだね。お前は違うと思って居たのに」と言われたのはきつかった。私は、ソノコさんとは違うよ。でも、女性からして見たら冷たい言葉をかけられたらそりゃ、嫌いになるよね?」と同情を求めた。

カナコが「そうだね。私もその身になってみたら、コジロウ君を好きにはなれないかもしれないね」とユズキの気持ちに立って考えていた。

ユリも「そうだね。あれは言い過ぎだよね?って私も思うよ」とカナコたちに話をして居た。

そこをコジロウは「皆、そう思って居たんだ。俺の事を悪く想って居たんだ」とネガティブに感じていた。

ソノコは「皆、私の事を考えてくれてありがとう」と涙を流して、ユリ達に抱き着いて喜んで居た。

コジロウはクラスメイトに「ばいばい。またな」と手を振って、皆を見送っていた。

コジロウの気持ちの中に、ソノコに「謝ろうか、謝らないで居ようか」と悩んでいた。

教室を行ったり来たりしているコジロウにソノコが「私に何の用?」と声を掛けた。

コジロウが「ソノコさん、あの時はごめんなさい。俺が悪い事を言って、傷つけた事は本当の事だったし、俺も言い過ぎたと思う」と素直に傷つけたことを謝った。

ソノコは「ありがとう。私も嬉しい」と涙を拭いた。

コジロウは「でも、俺も正直、ユズキの事を気になって居たけれど、全然、気がなさそうだし、俺ユズキと付き合えないで終わるのかな」と情け笑いをして居た。

ソノコが「そんな事は無いよ。きっと、私も、今のコジロウ君なら喜んで受け入れてくれると思うよ」とコジロウの気持ちを知って励ましていた。

コジロウは「ありがとう。じゃ、俺もまたユズキに告白をして見るよ」とソノコに感化されていた。

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