第2話 障子目ちゃんは仲間に頼りたい
ぐぬぬ 前回は、失敗してしまった
しかし!負けぬ負けはせんぞ!
「と、言う訳で協力してくれ!」
「なにが、協力してくれ! よ」
「お主も人の身となってしまっているではないか今まで通りというわけには行くまい壁の!」
今、我の目の前におる日本人の おなご の様な娘こやつこそ…
「壁に耳ありと呼ばれた私がまさかこんな有様になるとは思っても見なかったのよ障子の!」
壁に耳あり である
「とりあえず、呼び止められた時の為に名前を決めておかないと困るわね。身体を得てしまった訳だし」
一理ある、逃れようにも名前の受け答えくらい出来ねば捕まってしまうでな
「私は、ミミあんたメアリーね決まり」
「な、もっと日本の妖に相応しい名前が良いぞ壁の!」
何故にメアリーなのだ
「仕方無いじゃないあんた金髪だし」
ぐぬぬ 解せぬ
『頼もー!!此処に怪異が出ると聞いて除霊にまいった僧である』
ぬ、アレは 物理方の怪力僧という奴か
ほほう我の悪名も遥か遠くまで轟いているとみえる
「さっそくじゃ壁の!協力して追い払おうぞ」
「ちょっとミミって呼びなさいよせっかく可愛い名前にしたんだから」
「分かった分かった、ほれ行くぞミミ」
「ふむ、此処が例の怪異が出るという部屋か確かに僅かではあるが力の残り香が漂っておるわ」
障子裏にて
「ちょ、ちょっとメアリーあいつ残り香って言った変態、変態よあいつ!」
まったくひそひそと騒ぐなど器用な奴だ壁の奴は
「よっぽどの使い手と見た隠したはずだが気付かれるとはな」
ならば、最初から本気で行くぞ!
「ジーーー」
ふっふっふっ怖かろう怖かろうよ!
「そこな小娘、何をしておる障子に穴を空けるとは何事か」
な、なにー何故だ何故怖がらぬのだ!!
「やばいわよ障子の!ヤツがくるわ」
こやつもあせって名前を呼べぬでいるわ
これはいかん!
「ええい!姿を見せい」
ピシャーン と障子が開かれた
おのれ、しくじった
「撤退、撤退ー!」
「あ、待てぃ障子に穴を空けるとは何事かー!」
ピューっと走り去り逃げることに成功した
ぐぬぬまたしても我には今後驚かせることは、出来ぬと言うのか
「はぁ、しょうがないわねぇ私がなんとかしてあげるわ♪」
「か、壁の!」
「だ.か.ら ミミだって言ってるでしょ!私の本気見せてあげるわ」
夜
「朝のは、いったいなんだったのか少し霊気が出ていたような気もするがしばらく待ってみるとしよう」
どれ、といい僧はスマホとイヤホンを取り出した
隣の部屋
「さて、メアリーまずは相手の油断をみて仕掛ける為に様子見よ。ま、私の場合は聞くだけどね」
「うむ、そうだな慎重にやらねば」
流石【壁に耳有り】とよばれたモノだ
「では、ミミ頼んだぞ」
「任せなさい♪」
ミミは、そう言いある物を取り出した
「そ、それは」
「えぇこれこそ「西洋杯じゃと!」コップよあとこっちが喋る時に被せないでくれる!?」
どういう事じゃ何故にそのような物をまさか能力が使えなくなったのか?
「勘違いしているかもしれないけれど相手が能力者なのだからバレない様にしているだけよ壁から耳を生やすくらいできるわよ」
「そうか、ん?つまり壁から目を出せない能力が使えないのは我だけか!?」
なんでじゃー!?
「どうでも良いけどチャンスを逃さない為にもそろそろ聞くわよ」
泣きそうじゃ…やってられん…
そう思っていると隣の部屋の音を聞いていたミミの顔がボンッと赤くなった
「どうしたんじゃミミ」
そう聞いても黙ったまま ただ指で聞いてみろと促すようにしているだけだった
「なんじゃ、聞けば良いのか?」
そう言うとコクリコクリと頷く
「どれ、、、」
ははーん なるほどの 如何わしいものを
観ておるのかとんだ生臭坊主じゃな
「くっくっくっ、コレは好機じゃな」
「な、なんでよ今行ったらその、あの」
「まぁ、そこでまっておれ」
ミミは、不思議そうに頭を傾けた
ミミが見たメアリーの顔は、とても悪い顔に見えた
ピシャーン
「生臭坊主!何みとるんじゃー?我にも教えてくれ〜」
ガタンッドタンバタン
「な、何だ」
「大きな音だして面白そうじゃな我にも観しとくれ」
「な、なにを音など出ておらんだろ」
「はぁ?出とるじゃろうが海外のオナゴのやらしい声が」
「ナ!?」
僧は、慌てた様子でスマホとイヤホンを調べたどうやらBluetoothの電池が切れていたらしい
充電を忘れたのだ
「なぁなぁ、我にもみしとくれ?ん?」
ニマニマとした顔で煽るように言ってくる少女
「そ、その前にどうして俺の部屋にはいって来てるんだ部屋は、完全に閉められていたハズだ!」
ふむ、めんどうじゃ質問責めにして己の有利を勝ち取ろうとしておるわ ならば!
「きゃーーー!!」
必殺 偽装悲鳴
ドタドタ ドンドンドン
何事ですかなにかありましたか!
悲鳴が聞こえましたが大丈夫ですかー!
「! マズイ、おのれ悪鬼め先程は取り乱したが貴様ぁ妖のモノだな成敗してくれる!」
僧は、そのままウオーと掴み押し倒してくる
「観念しろ!」
僧侶がそう、叫んだ
「お前が、観念しろぉ!」
いつの間にか部屋のカギが開けられていたらしく僧は、蹴り飛ばされ拘束された
「は、離せ」
「させる理由ねえだろ!観念しろ」
僧は、旅館の男達に取り押さえて身動きできなかった
「あなた、大丈夫!?もう安心だからね」
女将さんがそう言った
計画通り !
そう思いながらニチャァと笑い手で顔を隠してメアリーは嘘泣きをしていた
「うわーんそのオジサンに拐われて襲われそうになったよー(棒)」
「なっ!?」
メアリーは、ひぐっとわざとらしく鼻を啜るように嘘泣きを続けた
その後、警察が来て僧が捕まって行った
スマホで海外モノを観ていたというのと
メアリーが金髪で外人のような容姿だったことから間違い無いとされ無事有罪となりましたとさ
我の勝ち!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます