障子目ちゃんは今日も頑張りたい

夢見る人外鏡

第1話 障子目ちゃんは、今日から頑張りたい

 皆様 はじめまして

さて、皆様は 妖怪 を見たことはありますでしょうか

 人と似通ったモノ まったく似ていない

化け物のような見た目をしているモノ 

様々な姿のものが全国また全世界で伝えられているの聞いたこと、絵で見たことなどがあると思われます

 それでは、都市伝説 こちらについてはご存知でしょうか

 有名所では、口裂け女や人形のメリーさん

はたまた八尺様などといったモノもあります

コレらは、人から人へ伝えられて 存在 を強固にしていったモノたちです

 昔から伝えられているモノを 妖怪

 現代で伝えられているモノを 都市伝説

と無意識にも分けて考えてしまったことはありませんか?

 時代は、違っても人から人へ伝え聞くという方法は同じ、しかし分けて考えてしまう人がいるために思いも寄らないことが起きてしまう


その被害者こそ  障子目  という怪異


 何処かの誰かが「障子にメアリー!」

なんて言ってしまうがためにソレにある変化が

起きてしまうのでした






 とある旅館の趣がある部屋で1人

長い金髪に揃えられた前髪、袖が無い夏用のワンピースを着ていた

「なぁんで我、人の子しかも女になっとるんだ?」

 おかしい、いつもの様に障子にくっついてと言うか居た?はずなのにどういうことだ

「ふむ、...ん?客がきたか まぁ姿が変わっただけだ今回も驚かせてやる度肝を抜いて我が恐ろしいとんでもない妖かしだと識らしめてくれるわ!」

 障子の裏に隠れて様子見だな

ガチャ

「ここが噂の妖怪が出る部屋か...おぉ、凄くいい部屋だ出るなんて噂のおかげで安くなってたけど得したかもな」

くっくっくっ あやつ油断しておるわ馬鹿め!

 しかし、急に人の身になったゆえいつも通りに出来んな仕方あるまい こうなればアレでっ!

「ガオー!!!」

ピシャーンと襖を開けた


………………


「え、えっと…お菓子食べる?」


あ、あれぇ?失敗した??い、いやもっと大声ならきっと大丈夫こわいはずだ

「ガオー!こわいだろー!!ガオー!!!」

「えっと うわーーこわいよー(棒)」

(なんだろう、このかわいい子ここの娘さんかな?)

 こ、こやつおちょくりおって  くっ!

ならば本気を出すしか有るまい

  タッタッタ

障子裏から穴を開けて見てやるわ!

「ジーー…」

ふっふっふっ怖かろう

「その、一緒になにかして遊ぶ?」


な、な、なんでじゃーー!

 障子目だぞ妖怪だぞ何故落ち着いていられるのだ!おかしいこれは、何かの間違いだここは出直すしかあるまい

「おのれ、覚えておれよ!次は負けんぞ!!」

ピューと慌てながら外の方に向かって走りだす





「何だったんだ あの子  あ、障子に穴開けていかなかったか?」

確認するとまるで最初から穴なんて空いていなかったかの様に障子は無傷だった





翌日 朝

「あの、すみません女将さん昨日泊まった部屋に娘さん来てましたよ」

「はい?うちには娘なんておりませんよ家には息子が1人だけですが」

「でも、金髪のワンピースを着た子が部屋入ったらいたのですが」

「ふふふ、おかしな事を言いますね♪もしかしたら座敷童子なのかもしれませんねこの旅館もかなり古いものですから」


 後日、インターネットの片隅で座敷童子が出る旅館として密かに話題となるのでした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る