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「アンナさん……助けて、ねぇ助けてよ」
祥子はアンナに懇願する。
しかし、アンナは何も答えない。
強く、アンナは祥子を抱きしめた。
「それは出来ないんだよ祥子ちゃん。ごめんね」
「骨女……」
「お嬢……どうにかならないのかい?」
祥子とアンナの前に現れた地獄少女。
祥子が見たセーラー服姿とは違う。
黒に美しい模様が描かれた着物を身にまとっていた。
アンナの願いに何も言わず、地獄少女はゆっくりと右手をあげた。
「アンナさん……」
それを合図に、祥子の前からアンナは消えた。
泣き崩れる祥子の前に、あの時と同じ無表情の地獄少女が立っていた。
「闇に惑いし 哀れな影よ
人を傷つけ 貶めて
罪に溺れし 業の魂……
イッペン 死ンデミル……? 」
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