祥子は光に包まれた。


特に苦しみは無かった。




一瞬意識を失った祥子が次に気がついた場所は、小さな船の上だった。




「ここは……?」




「地獄の入り口よ」




ゆっくりとその船を漕ぐ地獄少女。




「そう……」




祥子はその言葉を最後に、静かに地獄に流されていった。




「この怨み、地獄へ流します」





悲しそうな目でライブハウスを見つめるアンナ。




「骨女、行くぞ」




蓮がそんなアンナの肩をたたく。




「分かってるよ。でもね……」




「行くよ」




なかなかその場を離れようとしないアンナに、地獄少女が声をかける。


地獄少女達は、どこか悲しさをまといながら、二人がいた町を後にした。

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