送信ボタンにカーソルを合わせ、少しの間、躊躇する。




これはいたずらか?


ただの噂話なのか?




その真相は、このボタンをクリックすれば判明する。




迷い。


躊躇。




心の葛藤が始まる。


しかし、それと同時に、怨みを再確認していく。




元より、こんな都市伝説にすがるほど、相手を憎んでいる。


腕に力が入り、ゆっくりと瞬きをする。




開かれた目は、強い力を帯びる。




-送信……カチ-




またひとつ、地獄通信に怨みが届く。




-受け取りなさい


 


 この糸を解けば


 怨みの相手はすみやかに地獄へ流されるわ




 ただし……




 人を呪わば穴二つ


 怨みを晴らすかわりに




 あなたの魂も地獄に落ちる事になるわ


 死んだ後の話だけどね-




地獄少女は本当に現れた。


そして、藁人形を置いていった。

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