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薄暗い部屋。
パソコンの画面をじっと見つめる者。
何度もクリックを繰り返し。
あるサイトへのアクセスを試みる。
カチ。
カチ……。
静けさが支配するその部屋に、定期的な音がただ響く。
そして、画面が突然変わる。
真っ暗な画面に、炎が灯る。
どこかで聞きかじった都市伝説。
つのる怨みをパソコンの画面に注ぎ込んだ。
そして開く。
ただの噂話ではなく、それは真実。
時計の針が重なる、午前0時。
その扉は開かれる。
地獄通信。
画面を見つめるその者の口元は、そっと笑みを浮かべる。
-晴らせぬ怨み、晴らします-
シンプルな画面には、一行の入力画面。
そこに怨む相手の名前を書き込む。
そうすれば、地獄少女が怨みを晴らしてくれるはず……。
一呼吸置いて、ゆっくりと、そして確実に、名前を書き込んでいく。
-送信-
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