-あなたの怨み、晴らします-




好美は一気に画面に吸い込まれた。




「本当にあった……」




好美はキーボードに恨みを打ち込むかのように、名前を書き込んだ。




-安藤サオリ-




迷いは無かった。


カーソルを送信に合わせ。




叩きつけるかのようにエンターキーを叩いた。




「呼んだ?」




部屋にいたはずの好美は、夕焼けの木の下にいた。


声のしたほうを振り返ると、そこには長い黒髪をなびかせた閻魔あいがいた。




「あなたが?地獄少女……?」




「受け取りなさい」




地獄少女は黒い藁人形を手渡した。





地獄少女は、地獄流しの説明を始めた。


憎い相手を地獄に流すかわりに、自分も死後地獄に流される事。




「あとはあなたが決める事よ」




そう言って、地獄少女は好美の前から姿を消した。


気がついた好美は、また部屋のパソコンの前にいた。

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