5
パソコンの前に座った好美は、時計を確認する。
11時55分。
「間に合った」
秒針の動きがやけにゆっくり感じていた。
10
9
8
……
3
2
……カチ。
好美に迷いはなかった。
いつもならそんな噂話を信じる事は無い。
しかし、追い詰められた好美は、そんな噂話にもすがるほど追い詰められていた。
真っ暗な画面。
「……馬鹿みたい」
何も起こらない画面に、好美は一瞬われに返った。
こんな事に真剣になってしまった自分が恥ずかしかった。
気を取り直して、パソコンの電源を落とそうとした時だった。
真っ暗な画面に、突如炎が映し出された。
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