「いつもと一緒。問題ないよ」




「そうか……」




そこに労いの言葉は無い。


テストも終わり、この日だけは、好美も少しだけ勉強の手を休める。




早めの就寝。


後はテストの結果発表を待つだけ。




自己採点でもほとんどミスは無かった。


安堵の表情を浮かべながら好美は眠りについた。




そしてテスト結果発表の日。


特進クラスの前の廊下には、結果が張り出されている。




朝から生徒が集まっている。


好美はいつものように、冷静に一枚目の紙の前に立つ。




いつも通りにそこにあるはずの名前。


しかし、好美の視線の先には、あるはずの名前が無かった。




1位 安藤サオリ




思わず、好美は通学バックを地面に落としてしまった。


自分が1位ではない事はもちろん、自分の上に立っている名前はあるはずの無い名前だった。




2位 相田好美

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