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「國本先生、学校始まって以来の秀才の担任は、大変でしょう?」
そんな國本に、一人の先生が声をかけてきた。
「あっ曽根先生。そうですねぇ。個人的には、学生時代は勉強ばかりじゃなくて、もっと青春を感じて欲しいんですけどね」
國本は軽いため息をはいた。
「國本先生、特進の担任がそんな事を思ってるなんて、お偉い先生に聞かれたら大変ですよ」
曽根は國本の肩を叩き、午後の授業に向かった。
國本も、そんな曽根に軽い笑みで返す。
「さぁて、午後の授業に向かうか」
そう言って國本は教材の準備を始めた。
教室に戻った好美は、一人の生徒に声をかけられる。
「相田さん、職員室で何か言われたんですか?」
それは、好美に張り付いている佐藤だった。
好美は煙たがっていたが、勝手に子分のような振る舞いをしていた。
「なんでもないよ」
好美はいつものように、佐藤に冷たく当たる。
「そんな隠さないでくださいよ相田さん」
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