第36話



………………でも。




「神無、愛してる。」




私は、惜しみ無い愛情を与えてくれる朔くんに出会ってしまったから。







2人の永遠の未来を、夢見たって。









ーーーーーねぇ、良いでしょう?













出会った事は、運命で。





愛し合ったのは、必然だった。




「………、」




香る朔くんの香水と温もりに、私は目を閉じる。









………………このまま、時が止まってしまえば良いのに。










2人の交わる鼓動と、雨の音だけの部屋の中に、突然“それ”は鳴り響いた。

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