第37話
「………、」
一瞬、ぴくりと朔くんの身体が跳ねる。
「………朔、くん?」
うっすらと閉じていた目を開けて、無言の朔くんを、そっと窺う。
「………………チッ、邪魔しやがって。」
「ふふ、朔くんったら。」
不機嫌な朔くんに、笑ってしまった。
「朔くん、電話じゃない?」
「ああ。」
「出ないの?」
「………はぁ、だって、せっかく神無といるのにさ。」
唇を尖らせた朔くんが、溜め息を吐き出す。
それでも、不意に鳴り始めた自分の帯電話を、私を抱き締めたまま、手に取る。
「ーーーーえ?」
画面を覗いた朔くんが、目を見開いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます