第22話



「………………キレられる、よな…。」





あぁ、胃が痛い。





溜め息を吐き出した俺は、携帯電話の着信履歴から、暁の番号を表示させる。








そのまま、発信しようとした。






まさに、その時。




「………………っ、莉茉っ!」





駐車場内に、暁の悲痛な声が響き渡った。




「………っっ、」




ま、さか。






たらりと、嫌な汗が流れ落ちる俺の頭の中で、一番、最悪な事態が駆け巡る。






胸騒ぎに、走り出す。








ーーーー無事でいてくれ、莉茉ちゃん。






そう、願いながら。

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