第17話

リビングに入ると、そこには既に準備が整っている颯の姿があった。



「あ…おはよ、颯」



声をかけると、私に気づいた颯が私を見てクスッと笑った。



「ああ、おはよう。琴乃、髪、寝癖ついてるよ」


「えっ、本当に?どこ?」



慌てて髪を押さえる私を見て更に笑う颯。


…これはもしかして。



「…颯?」


「ふはっ。ごめんごめん。嘘だよ。今日もバッチリだなと思ってちょっとからかってみただけ」

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