変わらないな。

“いつもの日常”が戻ってきたって感じがする。

まるで、向こうにいたのが非日常的なことみたいに。

「琴乃？そろそろ行かないと学校遅れるよ」

「え？ああ、うん」

「なんか元気なくない？あ、朝ごはん食べる？サンドウィッチあるけど」

「ううん、いらない」

「そうだよな。琴乃、いつも朝ごはん食べないし」

「うん。…ただ、学校の人たちみんなもう知ってるだろうし、いろいろ聞かれそうだなって思ってただけ」

「ああ、そのことか。琴乃が嫌なら、何も聞くなって釘刺しとこうか？」

「…いや、いいよ」

自分で決めたことだもの。

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