第6話
「颯、一緒に帰るでしょ?」
そう聞くと、颯はなぜかチラッと壮太を見た。
「いや、俺は1人で帰るよ。琴乃は壮太と帰ればいい」
「え、ちょっと颯っ?」
颯は言うだけ言って部屋から出ていってしまった。
残るは私と壮太だけ。
颯ってば何考えてるの?
壮太もよく分からないらしく、怪訝そうな顔をした。
「…ここにいても仕方ないし、帰ろっか」
壮太は無言のまま私の後ろについて部屋を出た。
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