第5話

橘 芹。


大手財閥の長男で、高校生で会社を設立、今は現役大学生兼社長。


高校生の弟が一人いて、早くにその弟が家を出てしまったからあまり会うことは少ないらしい。


芹曰く、仲はとっても良いとか。


菫色の髪に182cmの高身長に甘いマスク。


そしてハイスペック。


モテないわけがないのに、なぜか私にプロポーズしてくる。


成り上がりで会社がうまくいっただけの、所詮は庶民の私に。


五歳の頃に出会ってから今に至るまで、私はプロポーズされている。


子供ながらの冗談かと思ってたけど、小中高、そして大学生になってもなお、言い続ける芹にそれは冗談ではなく、本気だと言うことに気づいた。

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