転生した神の平和な生活

第1巻 第20章 「計画と実践：大会への準備」

**皆が練習を始めました。「ウォルシュ」という魔法を使って、魔法使いのマナで水を作り出すことができ、多くの生徒がそれを成功させました。

これは基本的な呪文ですが、このクラスに入れられたのも無理はないですね…もっと苦戦すると思っていましたが。

「アクサ、なんでやってないの？」とキフルが尋ねました。

「いや、みんなの様子を見てるだけ。」

「えっ？」と彼女は驚きました。

タスは直径数メートルの水球を作り出しました。

「おっと、やりすぎた。」と言いながら、彼はその水球を湖に戻しました。

僕は特に驚きませんでした。

「さて、次は昨日学んだ別の呪文を試してみましょう。この湖から水を汲み出してみてください。

これは二重呪文です。最初の呪文で魔法使いが望む場所に容器を作り、次の呪文でポンプのように水を汲み出します。」

これも簡単で、ほとんどの人が一発で成功しました。基本的な呪文ですからね。

「アクサ、君のやり方を見せてくれないか。」

「今すぐ…」

僕は湖の方に手を伸ばして回しました。すると水が少しずつ消えていき、やがて湖は空っぽになりました。

「何？ 湖全体を？！」

「どうやって？？」

みんな僕を驚いた目で見つめていました。

「見事だ、君がここまで強いとは思わなかったよ。」と先生が言いました。

「いや、簡単ですよ。」

「じゃあ、湖に水を戻してみてくれ。」

僕は手を元の位置に戻し、湖は再び水で満たされました。

「よくやった。」

「ありがとうございます。」

「では、引き続きこの二つの呪文を練習しましょう！」

僕は他の人とは違って、水を魔法陣なしで、いわば意志の力で操ることができます。

この魔法をよく覚えているので、魔法陣は必要ないんです。

皆が再び練習を始め、僕もそれに加わりました。そろそろ、誰をトーナメントに選ぶかを考えないと…

「ねえ、アクサ、何考えてるの？」とタスが尋ねました。

「トーナメントのメンバーをどうするか考えてるんだ。」

「じゃあ、もうリーダーになる気でいるんだね？」

「できればなりたくないけど…」

キミと一緒に隣国にいた時、彼女から、トーナメントではリーダーになってできる限り強力なチームを作るよう頼まれました。

キミは、タドキが僕に興味を持っていると言っていました。彼は僕たちが付き合っていることを知っていて、彼女のために僕がどれだけ真剣なのか確かめたいようです。

少しは働いても構わないでしょう、どうせ僕はあまり動いていないし。

「アクサ、実技授業が終わったらクラスでメンバーを集めないか？」とタスが提案しました。

「できるなら、やってみて。」

「任せておけ！」

「一時間後」

「そろそろ終わりにしましょう。皆よく頑張りましたね。少し休んで、自由にしていいですよ。」と先生が言いました。

「ふぅ…」クラス全員が地面にへたり込みました。

特に大したことはなかったけど…と僕は思いました。

「疲れたなぁ。」

「先生、なんでこんなにたくさん練習するんですか？」と生徒が聞きました。

「しっかりと内容を身につけてほしいからです。」

「でも、これはやりすぎですよ！…」

二時間のトレーニング後、すでに疲れている生徒もいました。もう少し体力があれば、もっと上手くいくのに。

「これで授業は終わりです。休憩の後、教室に戻ってください。」と言って先生はポータルを作り、それを通って去りました。

「みんな、休憩が終わったらクラスに集まって、トーナメントの作戦を話し合わないか？」とタスが提案しました。

「いいよ…」とクラスが力なく答えました。**

クラスで最後まで立っていたのは、僕、タス、キミ、そしてもう一人の魔法使いルトリだけだった。

彼は落ち着いた性格の黒髪の少年で、前髪には小さな赤いラインがあり、赤い目をしている。

少し休んだ後、僕たちは教室に戻った。みんな自分の席につき、僕とタスは先生の机の前に残った。

「みんな、ここに集まってもらったのは、僕たちの行動を調整し、トーナメントのためにチームを作るためだ。」とタスが話し始めた。

「まず聞きたいんだけど、アクサがチームのリーダーになることに反対の人はいる？」

「反対だ！なんで彼がリーダーなんだ？」と一人の生徒が叫んだ。

「まず、彼はこのクラスで一番頭がいい。証拠として、彼は試験で200点を取った。」

「それはそうだが、リーダーには魔法だけでなく、戦術の知識も必要だ。」

「僕がやるよ。」

「アクサ？」

「まずは僕の戦術を聞いてから、リーダーにするかどうか決めてくれないか。」

「いいだろう。」とタスが言った。

「まず、僕がトーナメントに選びたいメンバーを提案するよ。

　そこでは力が最も重要なので、僕は最も強い生徒だけを選ぶつもりだ。」

「最初の一人はタスだ。」

「それから、キミ、シアリ、キフル、そしてルトリにもチームに加わってもらいたい。」

「えっ？僕が？」とルトリは驚いて言った。

「ああ、君は今日の訓練をかなり簡単にこなしていたからね。」

「選ばれたメンバーに異論はない？反対があればどうぞ。」

クラスは静かだった。

「どうやら皆、異論はないようだ。」

「それでは、計画に進もう。最初の競技ではキミを出場させたい。ここでは破壊魔法だけが重要だから、キミが最適だと思う。」

「次の競技は僕が出る。ここでは何かを創造する必要があるから、僕が一番適任だと思う。」

「どうして君が？何がそう思わせたんだ？」

僕は先生の机に手を伸ばし、学校の正確な複製を作り出した。

「何？こんなに早くて簡単に？」

「これが僕がそう思う理由だよ。」

「ちくしょう、分かったよ…」と生徒は少し悔しそうに言った。

「次の競技は、障害物を速くクリアするレースだ。ここではタスを推したい。」

「僕が？」

「ああ、君の高度な風魔法なら、これを簡単にこなせるだろう。」

「最後の競技はチームバトルだ。ここには5人が参加する必要がある。僕はキミ以外の全員が参加することを提案する。」

「どうしてそうするんだ？」

「僕は、何か裏があると疑っているんだ。見てくれ、前の競技では、他の魔法使いを妨害することが許されていた。

　それが死に至らない限りね。僕は、最後の競技でも同じか、もしかしたらもっと悪いことが起こるかもしれないと思う。

　例えば、戦いが一方のチームが続行不可能になるまで行われる、と言われるかもしれない。

　それはほぼ死闘に等しい。だから、国の統治者であるキミは参加しない方がいいと思う。」