第8話

彼はそのまま清水を体育館裏に連れ込んだ。

 「さっきの誰?」

 「私のプロデューサー」

 「あんたがその人?」

 という声が聞こえた。

 「安藤!」

 安藤が両手を腰に当て、立っていた。

 「清水はシミアンの一員なの」

 「せめてファンとしてみてくれる?」


 彼は清水の書店にまで押しかけてきた。

 清水がそのことを言えばプロデューサーと後の二人が本屋に彼を追い返しに来た。

 が、いつも番をしているので客が来なくなってしまった。

 「私のようにたくさんの書を買ってくれるのなら別ですけどね」

 「清水、そろそろ選挙があるんだけど・・・」

 「え?知事選挙?」

 「馬鹿ね、アイドルの選挙に決まってんでしょ!」

 「私たちも出馬してるの?」

 「もちろんよ、そうでなかったら言うわけないでしょ」

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