君から強引なバックハグ

家に走って帰る、ただいまも言わずに、


階段を駆け上がり2階へ


「ねぇどうしたの?」ってママの声はするだけど無視する、


悲しい…悲しいよ…胸が張り裂けそうになるくらい、苦しくて痛い、


「なんで?…あたしが先…あたしが先に救都の魅力に気づいたのに!」


自分の部屋にあるソファーにカバンお投げ捨て、


ファーの短い絨毯の上に座る、


そして足を体育座りにして、膝を抱えて

悲しさと悔しさとが混ざりあった感情を


吐き出す


「なんで…あたしっていつもそう欲しいもの手に入らないの!、1番欲しかった1番横にいて欲しかった!…なのに!…手から転げ落ちちゃった…グズグズしてるから…」


幼なじみって壁を壊せなくて…横にいたくて、

伝えられなかった自分が悪い…そう思ってる、


そう思ってるんだけど…やっぱり辛い…だって…あたしの白馬の王子様は…


これから先も…救都しかいないと思うから、


変なあたしの隣にずっといてくれるのは、


救都だけだったから、


スマホのバイブ音がなる、だけど無視


だって…表示されたのが、救都だったから、


「ムリっ!…ムリだから、」


あたしは…もぅ今日たっぷり泣いたら、


忘れる…救都の事忘れてみせるから、


翌朝あたしは…気が重かったけど、


学校に出た、


「はぁ〜」目はメイクは普段しないけど、

今日は分からないようにして、


玄関を出るそしてもう1個小さい門があり、開けると


「よっ!」って目の前に立っていた、あたしは


無視して逃げようとすると、腕を掴まれた


「離して!…」って振り払おうとするけど、


全然振り解けない


「あんな有名人付き合って…他の女と登校するのって…」


って言う、「違う!話し、聞いてくれ!」


「聞きたくないから、離して!」


何度も強く振ってもビクともしない、


「離して!、こんなとこ見られたらどうするの?」


辺りを見渡すと、いまは誰もいないけど、


通り行く人は見ている「恥ずかしいから離して、」って言っても話してくれようとはしない、


すると腕を引き寄せられて、バックハグされる、


「なぁ…避けないで…くれよ!」弱弱しい声で言う「話し聞いてくれ!…頼む」


耳に吐息全開の声が耳に入ってきて、


耳が…孕む感覚を覚えて、


「嫌だ…離して、話し…今はなんも聞きたくない、」


「苦しいよ…」って絞り出すような声


なんで?…なんで…こっちが苦しいんですけど?


「離れて行かれたら…辛い…」って言われる

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