公募の創作日記

海汐かや子

第1話 筆を折って数年ぶりに原稿が完成する

 昨夜は、濃い琥珀色の死にかけた三日月が印象的でした。こんな簡素な一文でさえ、筆を折った時は浮かびませんでした。


 小説を書きたいのに出来ない、本を読みたいのに出来ない、今まで出来ていた事が全て奪われた悲しみを思い出しながら、累計三回目の長編小説を完成させることが出来ました。


 文字数、十万文字。初稿時、十二万文字。

 一人称。ジャンル、青春。


 何もかも初めての経験。十万文字以上を書き上げたこと、一人称で長編を書いたこと、青春を書いたこと。


 改稿をする際に、最初から書き直して大幅改稿したのも初めてです。


 とても、楽しかった。のめり込むように創作に心を向ける時間が至福でした。


 有意義な時間を過ごせました。着想、執筆期間を含めると、半年はかかりました。その分、創作の世界に浸れたということです。


 ありがたいことに、友人や親しくして頂いてる方に原稿を読んでいただき、貴重な感想やご意見も賜りました。本当にありがとうございます。


 この原稿は来年のオレンジノベル大賞に出すことにしました。読んでくださった方が面白いと思って下さることを心から願います。


 夏が死に、暑さの抜け殻が足元に転がる涼しい秋へと季節は変わりました。服の袖の間から冷ややかな空気が入り込んで肌を撫でていくものですから、気軽に半袖の姿で過ごせなくなりました。


 体調管理をしつつ、オレ短の内容も考えつつ、次の作品に取り掛かれたらと思います。


 これは公募兼用、創作日記です。


 ゆるゆると続けて行けたらと思います。

 Twitterでも呟いているけれど、百四十文字では収まりきれない感情が膨れ上がった時に、側溝の隅に潜む蟻のようにひっそりと綴ってゆこうと思います。

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公募の創作日記 海汐かや子 @Tatibanaeruiza

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